ペット火葬の副葬品、実際みんな何を入れている?現場目線で見る「OK・NG例」

大切なペットちゃんとのお別れのとき、
「最後に大好きだったものを入れてあげたい」
「お気に入りのお洋服も一緒に入れてあげたい」
そんな風に考えるご家族はとても多くいらっしゃいます。
一方で、副葬品(ふくそうひん/火葬のときに一緒に入れるもの)は、
なんでも入れて良いわけではないという現実もあります。
・火葬炉への負担
・お骨への影響
・煙やニオイ、安全面
こういった理由から、実際の現場では「できるもの」「控えていただきたいもの」の線引きを、かなり慎重に行っています。
この記事では、ファミリーペットメモリアルの実際のご相談事例をもとに、
- 原則としてお願いしている副葬品の種類
- 現場でよくある「これって入れても大丈夫?」というご質問
- 衣類・布団・おやつ・おもちゃなどのOK/NGライン
を、できるだけ分かりやすくまとめました。
ファミリーペットメモリアルの基本方針
原則は「お花・食べ物・お手紙」の3つ
当店では、安全面とお骨への影響を考慮して、
原則としてお願いしている副葬品は次の3つです。
- お花
- 食べ物(おやつ・フード)
- お手紙
それ以外のものについては、
**基本的には「炉の中には入れない」**というスタンスで対応しています。
理由としては、
- 燃えにくい素材(プラスチック・金属・ガラスなど)が混ざると、火葬炉への負担が大きい
- 溶け残りが骨に付着して、きれいにお骨をお返しできなくなる可能性がある
- 煙やニオイが強く出てしまい、近隣への配慮が難しくなる
といった点が挙げられます。
「入れてあげたい気持ち」は、どのご家族も同じです。
だからこそ、お骨と火葬炉を守りながら、できる範囲で形にするという考え方でご案内しています。
「入れて大丈夫なもの」の考え方
お花
- 燃えやすい生花:◎
- 香りが強すぎないもの:◎
色や本数に厳密な決まりはありませんが、
- 葉や茎が多すぎて山盛りになる
- 花びらにラメやビニールが付いている
といった場合は、量を少し抑えていただいたり、
装飾部分だけ取り除いていただくようお願いすることがあります。
食べ物(フード・おやつ)
食べ物については、ドライフードがもっとも好ましいです。
- ドライフード(カリカリ):◎
- 少量であれば問題ありません
- クッキー状のおやつ:○(少量)
一方で、次のようなものは注意が必要です。
- アルミパウチ入りのおやつ(例:ちゅ〜るなど)
- アルミトレー入りのウェットフード
こういったアルミ容器付きのおやつは、原則としてそのままは入れられません。
どうしても入れてあげたい場合は、
- 中身だけ少量お皿や紙の上に出していただく
- もしくは、「本数・個数をかなり絞ったうえで」容器ごとお入れするかどうかを現場で判断
という形で、個数制限をお願いすることがあります。
「大好きだったからたくさん入れてあげたい」というお気持ちはよく分かりますが、
火葬炉やお骨への影響も踏まえて、“少しだけ入れてあげる”くらいがちょうど良いとお考えいただければと思います。
お手紙
お手紙は、当店としてもぜひ入れてあげてほしい副葬品です。
- 一言のメッセージでもOK
- 便せん1〜2枚程度までなら問題なし
ただし、
- 封筒ごと分厚い束で入れる
- 大量の写真や紙類を一緒に入れる
といった場合は、火葬時間や炉の負担が大きくなりすぎるため、
量を減らしていただくようお願いすることがあります。
現場でよく聞かれる「これって入れていい?」Q&A
ここからは、実際にご家族からよくいただくご質問を、
現場での対応方針とあわせてご紹介します。
Q1. お洋服を一緒に入れてあげたいのですが、可能ですか?
A. 条件付きで「少量のみ」お受けしています。
当店の目安は、
- お洋服:1〜2枚まで
- チャックやボタンなどの金属部分は、あらかじめ外していただく
という条件付きであれば、お受けすることが多いです。
理由としては、
- 金属部分が溶け残りやすく、お骨に付着してしまう
- 大きな布製品は、火葬炉の中で丸まり、燃え残りやすい
といった点があります。
「どうしてもこの服を着せてあげたい」という場合は、
- 金具や大きな飾りを外していただく
- 1〜2枚に絞っていただく
この2点にご協力をお願いいたします。
Q2. 布団やタオルを一緒に入れてあげるのはダメですか?
A. 布団・毛布・大きなタオル類は、原則としてお断りしています。
理由は、
- 体よりも布の量が多くなると、燃え残りが出やすい
- 炉の中で大きな塊となり、火の通りが悪くなる
- 煙やニオイが強く出てしまう可能性が高い
といった、安全面・環境面でのリスクです。
どうしても「一緒に寝ていた毛布を使ってあげたい」という場合は、
- 火葬の前に、ご自宅でその毛布の上に寝かせてお見送りする
- 火葬炉には入れず、お手元に形見として残しておく
といった形で、気持ちを形にしていただくことをおすすめしています。
Q3. ぬいぐるみやおもちゃは入れられますか?
A. 原則として、炉の中には入れない方針です。
ぬいぐるみやおもちゃは、
- 中にプラスチックや金属が入っていることが多い
- 大きさによっては燃え残りや溶けた素材が骨に付着する
といったリスクがあります。
そのため当店では、
- 炉の中に一緒に入れることは基本的にお断り
- どうしてもという場合は、事前にLINEでお写真を送っていただき、個別に判断
という形を取らせていただいています。
火葬炉に入れられない場合でも、
- 収骨後に骨壺の隣に飾る
- 自宅供養コーナーに一緒に置く
といった形で、十分に思い出を残してあげることができます。
Q4. 首輪・リード・迷子札は一緒に入れられますか?
A. 金属部分・プラスチック部分が多いため、原則として炉には入れられません。
首輪・ハーネス・リード・迷子札などは、
- 金属(バックル・リング)
- プラスチック(留め具・持ち手)
といった素材が多く使われています。
どうしても身近に置いてあげたい場合は、
- 火葬の前に身につけた姿で写真を撮っておく
- 自宅供養のコーナーに、骨壺の隣へ一緒に飾る
といった方法をおすすめしています。
「入れられないもの」の代表例
あらためて、当店で炉の中に入れられないものの代表例をまとめると、次のようになります。
- プラスチック製品全般(おもちゃ、器、ケースなど)
- 金属類(缶詰、首輪の金具、大きな金属パーツ)
- 電池・バッテリー入りのおもちゃや機器
- ガラス製品(写真立てのガラス部分など)
- 大量の紙類・ダンボール
- 布団・毛布・大判のタオル類
「これはどっちかな?」と迷うものがあれば、
事前にLINEでお写真を送っていただければ、その場でお返事することも可能です。
小動物の場合の副葬品は特に“少量・燃えやすいもの”を意識
うさぎ・ハムスター・小鳥などの小動物の場合は、
体が小さいぶん、副葬品の量や種類にもさらに注意が必要です。ファミリーペットメモリアル+1
- お手紙は小さく折りたたんだものを一通
- お花も少量
- フードやおやつも、ひとつまみ程度
といったイメージで、「主役はあくまでペットちゃんのお体」ということを意識していただければ安心です。
小動物の火葬については、
「小動物(うさぎ・ハムスター等)のペット火葬|流れと注意点」
の記事でも詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
迷ったときは“お気持ち”を聞かせてください
副葬品についてのご相談は、
- 「あれもこれも入れてあげたい」というお気持ち
- 「ルールを守りながら、できるだけ叶えてあげたい」という想い
この2つの間で、いつも一緒に悩みながら決めていくことが多いです。
ファミリーペットメモリアルでは、
- 基本ルールをお伝えしたうえで
- 「何を入れてあげたいか」「どんな子だったか」を伺い
- できる範囲で、ペットちゃんらしいお見送りになるようご提案
という流れを大切にしています。ファミリーペットメモリアル+1
副葬品の基本ルールをまとめた記事もありますので、
全体像を確認したい方は、そちらもあわせてご覧ください。
「ペット火葬で一緒に入れていいもの・ダメなものとは?〖後悔しない準備のために〗」
まとめ|“入れてあげたい気持ち”と“お骨・火葬炉を守ること”の両立を
- 原則の副葬品は「お花・食べ物・お手紙」の3つ
- 食べ物はドライフードが好ましく、アルミ入りおやつは個数制限あり
- お洋服は「1〜2枚まで」「金具は外す」が目安
- 布団・毛布・大きなタオル、プラスチック・金属・電池類は基本NG
- 迷ったときは、事前にLINEでのご相談がおすすめ
どのご家族も、「その子らしく送ってあげたい」という想いは同じです。
その想いを尊重しながら、お骨と火葬炉を守るためのルールも一緒にご理解いただければ幸いです。
「これは入れても大丈夫?」と少しでも気になったものがあれば、
ご予約前でも、当日の直前でも構いませんので、どうぞ遠慮なくお問い合わせください。
「詳しい費用やオプションは『ご利用料金』ページでもご案内しています。」

